近年、資金調達に成功する起業家や経営者をよく見るようになりました。最近ではIPOするスタートアップも、年々増え続け、数年でIPOしたり、未上場ながら、数億円単位で資金調達を成功させる起業家も増えてきています。そんな折、とある起業家から相談を受ける機会があった時の話。
その彼は新製品を開発中でしたが、そろそろ資金が底を尽きそうで困っていました。私は、「資金調達をしたらどうか?」と彼に答えました。しかし、彼は納得のいかない顔。理由を聞いてみると、多額のお金を動かすということに対して、どこか気後れを感じて資金調達に踏み切れないとのこと。
そのような会話をしている最中に、過去参加した大規模セミナーで、資金調達のプロが語った考えを思い出し、彼にその話をしました。すると、、
それまで頑なに資金調達に対して、良い印象がなかった彼でしたが帰り際には前向きな気持ちになり、後日無事に資金調達へ向けて行動を開始したとのことでした。彼と同じような悩みや不安、気後れを感じている経営者もいるのかもしれません。
本日はそのような不安や気後れに、新しい視点をもたらしてくれるリン・ツイストを紹介します。
資金集めと社会変革の国際的権威として、25年間で、47か国4万人もの資金調達担当者の育成に貢献しました。これだけの人数を育てることができた背景には、彼女が資金調達に関してある考えを持っていたからです。
その考えとは、、
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資金調達とは世界中の経済資源を
再分配する地球上で神聖な行為
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私たちが資金を集めるということは、多くのお金を別の場所から自分へと移動させ、顧客への価値に還元し届けていく活動であるということです。つまり、これは「資源の再分配」だと。
逆に起業家や経営者が再分配を行わないと、資源はますます富が集まる場所に固まってしまい世界中の経済が循環しなくなる。それらの事態を解消するためにも、私たち起業家や経営者はどんどん資金を集めて再分配していく義務があると彼女は語っていました。
地球という大きな枠組みで考えて、資金調達は再分配だという考えに冒頭の彼は衝撃を受けていました。資金調達を考えている方も良い印象を抱いていなかった方もぜひ参考にしてみてください。
それでは、また。
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株式会社ビッグオー代表
執筆者 園田隆之